当分別居になるケース
2017.05.23

後ろで腕を組むシルエット離婚調停に踏み切ったとしても、全てのケースで必ずスムーズに離婚ができるわけではありません。双方の考え方が合致していれば問題ないのですが、どちらかが強く離婚を希望し、相手が拒否しているならばすぐに離婚することができません。離婚調停をしても不成立になり「当分別居」としてしばらく夫婦関係を継続させながら、お互いに離れて暮らすすべきだと判断されることもあります。離婚が不成立となる理由はさまざまです。どちらかが離婚そのものがしたくないというケース、子どもがいるためすぐに結論が出せないケース、慰謝料や財産分与について納得できていないケース、その他の条件で納得できていないケースなど。どのような場合にも、双方の意見が食い違っているときには別居をすることで夫婦関係が改善したり、その後改めて離婚に踏み切りやすくなったりします。
夫婦間には、「同居して、お互いに協力扶助しながら生活を営まなければいけない」という義務があります。別居することで、この義務が果たされず夫婦関係が破たんしていると考えられるようになります。おおむね、5年以上の別居生活は夫婦関係が破たんしていると考えられやすくなり、離婚の理由につながります。性格の不一致などの理由で離婚を申し立て「その理由では離婚に値しない」と不成立になった場合も、別居を選ぶことで十分な理由が生まれるというわけです。ただし「長い期間別居すれば、その後必ず離婚できる」というわけではありません。法律上では「これだけの期間別居すれば離婚に値する理由になる」と明確に定められていないためです。正当な理由がなく、相手の了承を得ないまま一方的に別居していると「夫婦間の同居義務を放棄している」と考えられ、かえって不利になりかねません。正当な理由には、例えば「ドメスティックバイオレンスやモラルハラスメントがあり、相手から逃れるため」「精神や肉体の不調があり、病気の治療が必要なため」「相手の不貞」などが挙げられます。当分別居となったケースでは、離れて暮らすことで互いに冷静な判断ができるようになり、夫婦関係が円満になることもあります。
離婚したいという意志が強くとも、調停の結果当分別居となった場合、夫婦関係は継続しています。別居中に不貞行為があった場合には、当然不利になってしまいます。場合によっては、別居中の不貞行為によって慰謝料を請求されてしまうこともあります。夫婦関係が破たんしているということを裏付けるための別居中は、その後不利になってしまうような行動を慎むよう注意してください。

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